藤井聡太七段@将棋応援ブログ

将棋の高校生プロ棋士、藤井聡太七段のことについて書いているブログです。

藤井聡太七段の強さの秘密を将棋のプロ棋士の増田四段、永瀬六段、斎藤七段、中村六段、深浦九段、佐藤九段、羽生三冠の炎の七番勝負コメントから分析してみました!

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写真:AbemaTV

 

2017年8月に発売された、天才棋士降臨・藤井聡太 炎の七番勝負と連勝記録の衝撃藤井聡太七段(14)に関連する考察が出ています。

  

今回は炎の七番勝負で藤井聡太四段と対戦した将棋のプロ棋士のコメントをコンパクトにまとめてみました!

 

増田康宏四段!藤井四段との振り返りをお願いします!

 

三段時代の藤井君と研究会で2度対局していますが、それほど強い印象はありませんでした。

 

そうなんですね!

 

お互いプロ棋士になってからの対局は初だったので、気合が入っていました

 

ええ。

 

終盤が強いと噂で聞いていたので、警戒していましたが、序盤からしっかりとした駒組で中終盤も普通に強かった印象です。

 

はい。

 

炎の七番勝負全体としても、その後の公式戦の対局を見ても、序盤研究の深さを感じます。

 

序盤で悪くならないし、中終盤も強いので、そのまま押し切ってしまう。

 

ええ。

 

自分と比べても序盤がしっかりしていることはハッキリしています。

 

はい。

 

先輩として、このまま藤井四段の独走を許すつもりはありません。

 

はい。

 

彼はプロ棋士のトップ20に入っていると思いますが、自分もトップ30には入っていると思います。これからが勝負です。

 

ありがとうございました!

 

永瀬拓矢六段!藤井四段との振り返りをお願いします!

 

藤井さんの評判は彼が8才の時から鈴木大介九段から「名古屋にすごい強い子がいる」と聞いていました。

 

三段リーグも一期抜けも今となっては当たり前だけど、すごいと思っていました。

 

はい。

 

藤井さんと会ったのは今回の対局が初めてです。持ち時間もしっかり使って落ち着いている印象でした。

 

そうなんですね!

 

ゴキゲン中飛車を選んだのは自分の土俵で戦うためです。内容的には中盤からこちらがいい将棋でしたが、むずかしい局面もしっかり考えてきて、受け将棋だと思いました。

 

炎の七番勝負では藤井さんの全敗もあると思っていましたが、6勝1敗はすごいです。さらに29連勝は言葉もありません。

 

ええ。

 

鈴木大介九段はプロ棋士の中で上位30~40位とおっしゃっていたそうですが、それよりは上だと思います。

 

どんな上位のプロ棋士と対戦してもそれなりの勝負をすると思います。

 

はい。

 

ただタイトルを今すぐ取れるかというとそれは無理です。タイトルホルダーは特別な存在です。自分も一緒にタイトル争いをできたらいいなと思います。

 

ありがとうございました!

 

斎藤慎太郎七段!藤井四段との振り返りをお願いします!

 

最年少プロ棋士の藤井君との対戦は非常に楽しみでした。

 

はい。

 

彼が奨励会三段時代に何度か練習対局を指していたので、その強さは知っていましたが、久しぶりに指してみて、評判通りの落ち着きを感じました。

 

ええ。

 

読みが慎重で、終盤の落ち着きにつながっています。

 

そうなんですね!

 

炎の七番勝負での6勝1敗もすごいですが、その後も強いプロと対戦して、強さと自信を身に着けている印象です。

 

はい。

 

デビュー29連勝は信じられない記録ですし、私と対戦したときの藤井君とは別人のようにも思えます。

 

対戦するのが怖い相手です。

 

ありがとうございました!

 

中村太地六段!藤井四段との振り返りをお願いします!

 

三段時代の藤井さんとは2度ほど指していますが、プロ棋士になってからは初めてなので楽しみでした。

 

三段リーグを一期抜けしてきた最年少棋士との対戦ですから。

 

はい。

 

実際に指してみて、受けの強さと懐の深さを感じました。

 

ええ。

 

中盤はうまくやったつもりでしたが、局面を複雑化され、厚みを築かれて、反撃を受けてしまいました。

 

そうなんですね!

 

日に日に強くなっている印象で、そこが怖い。デビュー時よりもずっと強くなっています。

 

29連勝はすごい数字ですが、これだけ勝つと何が起きても不思議ではありません。

 

はい。

 

内容的にもスキがないので、今すぐにトップ棋士に勝ってもおかしくない。タイトル獲得は既定路線で、いつ獲得するかが問題です。

 

ありがとうございました!

 

深浦康市九段!藤井四段との振り返りをお願いします!

 

彼がプロになった直後に名古屋に行く機会があり、1局対戦しましたが、その時は序中盤が荒くて中盤を押し切って勝ちました。

 

炎の七番勝負の前4局を見てみると、序中盤が正確で、油断ならないと思いました。

 

そのため、あまり指していない矢倉を選びました。

 

そうなんですね!

 

対局では序盤は作戦勝ちしたものの、中盤で細かいミスが出て、押し戻されて、終盤に意表を突く手で寄せ切られてしまいました。

 

ええ。

 

感想戦でも実に深く読んでいるし、受け答えもしっかりしているのが印象的でした。

 

はい。

 

彼は詰将棋選手権の連覇で有名になりましたが、攻めも鋭いし、受けも意外なほどに正確で無理攻めには受けつぶしもできる。

 

そうなんですね!

 

デビュー29連勝はとんでもない成績で、すでにB級1組のレベルにはあると思います。

 

そんなにあるんですか!

 

ただし、これからプロ棋士全員が藤井君をマークしてくると思うので厳しい戦いがこれから始まるはずです。

 

はい。

 

これだけの強さですから、10代でのタイトル挑戦の可能性は十分あると思います。

 

ありがとうございました!

 

佐藤康光九段!藤井四段との振り返りをお願いします!

 

大型新人、天才と聞いていましたので、対局は楽しみでした。

 

はい。

 

対戦前に何か情報収集するなどはせず、無の境地でぶっつけ本番で敢えて臨みました。

 

そうなんですね!

 

結果は完敗(苦笑)

 

終盤力がすごいと聞いていたので、もっと派手な将棋をイメージしていたら、こつこつ得を積み重ねていくタイプの将棋だった。

 

はい。

 

それよりもデビュー29連勝はすごいの一言。

 

自分と指したときより格段に強くなっている。

 

はい。

 

序盤から中盤まで自然に指して勝っている。得意の終盤力を出さずに勝っているのはすごい。

 

そうなんですね!

 

彼のポジションは何ともいえませんが、今の勢いならトップ棋士と対戦してもいい勝負になるでしょう。

 

はい。

 

若手の棋士全体が入念に準備して、環境も整っている。その中から特別な存在が出てきたということなのでしょう。

 

ええ。

 

これだけ活躍していれば、いつタイトルを取ってもおかしくはない。普通に考えれば時代を築く棋士になって当然だろう。

 

ただし有望なのは彼だけではなく、若手同士の厳しい戦いになるでしょう。

 

ありがとうございました!

 

羽生善治三冠!藤井四段との振り返りをお願いします!

 

藤井四段の特徴は終盤の勝ち方の切れ味に鋭さを感じます。読みの速さと精度が高いと思います。

 

はい。

 

詰将棋選手権でまだ考えているときに小学生の藤井さんが全問解き終えて退出したという話も聞きました。

 

ええ。

 

すごい小学生がいるという噂は私の耳にも入ってきていました。

 

そうなんですね!

 

瞬間的にいい手がひらめく能力が優れているのでしょうね。

 

はい。

 

序中盤は現代的な指し手でスピード感を感じます。チャンスと見れば躊躇せず踏み込んできます

 

また序盤が体系化されてきている現代将棋でしっかりとポイントを押さえているという印象もあります。

 

ええ。

 

私も藤井さんの将棋を見ていますが、危なっかしい局面がほとんどありません。小林裕士七段との対局で一瞬危ないと感じたくらいです。

 

そうなんですね!

 

いつもほとんど完璧といえる内容の将棋を指していると思います。

 

はい。

 

将棋についてはとくになくて困ります(苦笑)将棋以外の立ち振る舞いなどにうまく対処していくことも大切になるでしょう。

 

ええ。

 

プロのレベルの観点では稲葉陽八段を筆頭として、関西の若手強豪のレベルが非常に高いし、層も厚い。

 

はい。

 

どんどんそうした先輩強豪と藤井さんが当たっていくと思うので、そこでどうなるかによって見えてくるものがあると思います。

 

ええ。

 

藤井さんの将棋には穴らしい穴がなく、完成度の高さを感じます。

 

そうなんですね!

 

将棋ソフトの影響でプロ棋士が強くなる方法は変わるかもしれない。ただし藤井さんがソフトを使うようになってから1年くらいと聞きます。

 

ええ。

 

藤井さんも将棋ソフトより、最初は基礎的な将棋の知識から身につけたはずですし、詰将棋選手権の連覇から考えると詰将棋を解くことによって将棋の力をつけたと考えています。

 

ええ。

 

これは古典的な勉強法であり、プロ棋士の勉強方法が大きく変わるにはまだ時間がかかるでしょう。

 

ありがとうございました!

 

【考察】

ややリップサービスというコメントもありますが、藤井七段の強さは折り紙付きという風に考えてよいと思いました。三段時代と違い、序盤が安定してきているというのが多くの若手プロ棋士の評価でした。

 

また将棋ソフトで強くなったという印象はあまりなく、日々の序盤研究と対局によってどんどん強くなっていることが伺えます。

 

また、尊敬とまではいきませんが、段位ではなく藤井さんと語りかける敬称からみても、「本当にすごい人が出てきた!」ということがコメントからにじみ出ていた印象です。 

 

【参考】

abema.tv

book.mynavi.jp

 

※注意事項※

・アイコン画像:増田四段永瀬六段斎藤七段中村六段深浦九段佐藤九段羽生三冠から引用させていただきました。

・段位などは当時のものとなります。

・要約した内容は原文ママではないため実際に意図した内容と異なる場合があります。