藤井聡太七段の強さの秘密を将棋のプロ棋士の森けい二九段と杉本昌隆七段のコメントから分析してみました!
写真:マイナビニュース
2017年9月に発売された、藤井聡太新たなる伝説で藤井聡太四段(14)に関連する様々な将棋のプロ棋士からのコメントが書かれています。
今回は藤井四段の師匠である杉本昌隆七段と終盤の魔術師の異名で有名な森けい二九段の対談コメントから藤井聡太七段の強さの秘訣について会話形式でコンパクトにまとめてみました!
非公式戦でしたが、アベマTVでの炎の七番勝負での羽生三冠との藤井聡太四段の対局についてはどうみていましたか?
藤井も落ち着いた将棋だったと思います。さすが羽生さんだけに相手の力量を推し量るような差し回しでした。
公式戦での対局で本当の評価ができる気がします。
そうなんですね。
藤井聡太四段の29連勝の記録についてはどうお考えですか?
勝っているうちはいいのですが、最初が29連勝なので、それを越す記録は厳しいでしょう。
今後、上位陣との対戦となれば勝率も下がりますし、一般の方からは「どうしたんだ」と言われかねないでしょう。
ブームは来るのも去るのも早いので、今は将棋に専念することが大事だと常々言い聞かせています。
はい。
しかし彼は何事にも動じない、これだけ騒がれても、浮かれず、気負うことなく将棋に向き合っているように見える。普通の14才や15才だとあそこまで落ち着いていられないでしょう?
そうですね。
まだ勝ってこれだけ稼ごうというようなお金に関することに関心がないので、純粋に将棋に没頭できていることはあります。
でも一般の皆さんが思っているイメージよりは、彼はもうちょっと荒々しい感情を表に出すタイプだったと思います。
そうなんですね。
勝負に対するこだわり、執念は小さい頃からすごくて、いまは成長してクールにみえますが、その本質は闘争心のかたまりだと私は思います。
藤井四段が弟子入りしたとき、どこが違うと感じましたか?
将棋の実力だけではなく、センスを感じました。ちょっと気がつきにくい手を幼いころから差していました。
具体的には?
筋がいいというよりも、桂馬や角といった使いにくいとされる駒をうまく使うのが彼の特徴です。
少年時代の藤井四段は1日どれくらい将棋の勉強をしていたの?
研究会が終わった詰将棋、休憩中に携帯中継でプロの対局のチェック、常に将棋のことを考えていたといっても過言ではないでしょうね。
そうなんですね!
コンピューター将棋の活用はしてるの?
よく質問されるのですが、まだ使い始めて歴史は浅いです。
本格的に活用し始めたのは、ここ1年くらいでしょう。
そうなんですね!
彼が生まれたときからコンピューター将棋はかなり強くなっていましたが、中学1年生になるまでは接点はまったくなかったはずです。
意外ですね!
詰将棋が大好きなところからもわかるように、彼は結構、アナログ人間ですよ。
藤井将棋がAIに近いと分析されるのであれば、それはむしろ逆でAIが藤井将棋に近いという気がします。
コンピューターを駆使したことで強くなったとは思っていません。
なるほど。
将棋のレベルでは現状でもタイトルを獲れる水準にあると思う。ファンも同じでしょう。
藤井はまだ上位陣との対局が少ないので、これからの勝負が真価が問われると思っています。
終盤力の高さが評価されていますが、まだ、今のところはそれほど披露していない印象ですので、トップ棋士との対局でどんな将棋で勝つのか、注目したいですね。
【考察】
終盤力の高さはまだ披露していない、闘争心のかたまりである、AIが藤井将棋に近いなど藤井聡太七段について師匠の杉本七段からの衝撃的な発言が多いですね。藤井七段はAIを採り入れて形勢判断が良くなったと発言していましたが、師匠としてはAIで強くなったわけではないと正反対な意見な気もしますが、それだけ藤井七段の強さはこんなものではないんだという杉本七段の強い意志をコメントからヒシヒシと感じました!将棋界に新たな歴史を刻むことは間違いないでしょう。
【参考】
※注意事項※
・アイコン画像:森けい二九段、杉本昌隆七段から引用させていただきました。
・段位などは当時のものとなります。
・要約した内容は原文ママではないため実際に意図した内容と異なる場合があります。